大和高田市 矯正歯科 ふかみ歯科

大和高田市 矯正歯科 ふかみ歯科 矯正科クリニック

顎関節症

顎関節症の症状とは?

顎関節症は軽い症状で気づかずに済んでしまう人も多く、日本人の2人に1人は顎関節症の症状を経験すると言われているほどありふれた病気です。

多くの場合顎関節症の方は下記のの3つの症状のうち1つ以上が出ます。

  • 口が途中までしか開かない
  • 口を開けようとすると顎が痛い
  • 口を開け閉めすると耳の穴の前で音がする

かみ合わせと顎関節症の関係

かみ合わせの悪さが顎関節症の唯一の原因ではありません。むしろ、顎関節症になると噛み合わせが悪くなって来る事が多いと感じます。

顎関節症は一つの原因だけではなく、精神的、かみ合わせ、関節が弱いなど複数の原因が積み重なり、自分の持っている耐久力の範囲を超えた時に 症状が出てくると考えられます。

「かみ合わせ」ではなく「噛み癖」が主原因だった?

顎関節症の原因には個人差がある一方で、顎がずれている人の8割に顎関節の変形が見られ、「噛み癖」があると言われています。
何もしていない時人間の上下の歯は接触していません。
本来上下の歯は会話、食事の時に瞬間的に触れ合うだけですから1日合計でも20分以下です。

それでも噛む力は、瞬間的には1トンを超える力がかかります。指の握力でピーナッツを潰せる人はほとんどいませんが、歯で噛んだら誰でも簡単に細かく砕く事が可能です。「噛み癖」があると、右ばかり左ばかりで噛むため、一方の関節に大きな負担がかかってしまいます。

姿勢が悪い状態や横向き寝、頬杖をついている状態で無意識に噛みしめや歯軋りをしている場合も同様です。
特に、接触が長時間になれば筋肉は疲労し顎も疲労する為、関節の血の巡りは悪くなり、骨の変形や痛みを感じやすくなってしまいます。

この左右バランスの悪い状態で「噛む癖」を治す治療を行うと、症状が消えた方が多数いたことから「噛み癖」が症状を作りだすうえで無視できない原因になっていることがわかってきました。

顎関節症とかみ合わせ異常を引き起こすさまざまな要因

顎関節症の症状が現れるにはいろいろな原因があります。

顎関節症とかみ合わせ異常を引き起こすさまざまな要因
あごのズレ、下あごの左右非対称

下あごがズレているといって必ずしも顎関節症になる訳ではありませんが、あごがズレていない人に比べると、顎関節症になります。
また、下あごの骨が左右非対称であった場合も、 下あごの動きがスムーズにならず顎関節や筋肉に負担をかけやすくなります。

出っ歯や、奥歯のすり減り

そもそも出っ歯の場合、下あごが後方にズレているのですが、さらに出っ歯で前歯が噛まない状態だと、奥歯に大きな負担が掛かります。
「噛み癖」から、右だけまたは左だけ欠けたり、すり減ったるして来るとその結果、関節が片方にズレて負担がかかって来ます。

噛み癖、噛み締め、夜間歯ぎしり

歯ぎしりはその日あった感情的なストレスを睡眠中に発散させる行為であるともいわれていますから、必ずしも有害であるとは言えません。
ただ、毎晩強く歯ぎしりや噛み締めをしていると顎関節症の原因になったり歯周病を悪化させます。
これらのため、なかなか顎関節症の痛みが改善しないという人がいます。

神経質な性格、不安やうつ状態

神経質な性格、不安状態にある人などは筋肉が緊張しやすく、その緊張が続けば顎関節の負担が増大します。
また、このような精神的緊張が噛みしめに繋がり、顎関節症を引き起こします。


顎関節症の発生原因は患者様ごとに違う
Aさんの場合 Bさんの場合
Aさんの場合 Bさんの場合

※一部の積み木でも小さくなれば耐久力の範囲内に収まり、症状が改善する事があります。

顎関節症の治療法

顎関節症の痛みは安静にしていると自然治癒することの多い病気です。
このため顎関節症の治療は「手術を行う」「歯を削る」など一度治療を行うと元の状態に戻すことができない治療を避け、治療による影響が残らない方法をまず試します。

医療保険が使える治療

マウスピースを入れて関節や筋肉を安静に保つ治療

ただマウスピースの使用には注意が必要です。
マウスピースを使用してよいのは原則夜間の寝ている時のみです。
起床時にマウスピースを入れておくと調子がいいと感じて使用時間を延ばしすぎるとかみ合わせが狂ってしまいます。
さらに安心してマウスピースをかみしめる人が多いですが、これは症状を悪化させる原因になります。

顎関節症を改善する注意チェックリスト

顎関節症の症状を引き起こしたり長引かせる要因は歯の接触以外にも生活の中に多数あります。
それを少しでも少なくすることが症状を改善させることに繋がります。

習慣化した姿勢を改める(何気ない生活動作が顎関節に負担をかける)
  • ほお杖や猫背をやめる
  • 受話器の肩ばさみ、あごへの押しつけはやめる
  • あごをズラす横向き寝はやめる
  • うつぶせ読書はやめる
緊張持続の改善(こまめに休憩をとると歯の接触はおきにくい)
  • 緊張する仕事、車の運転、精密作業などで緊張が続くときは休憩を必ずはさむ
  • 同じ姿勢を長時間続ける時は、途中でストレッチなどの緊張緩和をはかる
  • パソコンの入力作業には途中にリラックスタイムをはさむ
  • 人間関係の緊張は悩まないで相談する
食事での注意
  • 痛みが強いうちは固い食品をさける
  • 筋肉が疲れやすいうちはガムかみを避ける
  • 痛みが強いうちは痛みの少ない側でかんでいいが、痛みが和らげばなるべく両側の奥歯を使う
睡眠時の注意(歯ぎしりは顎関節症の原因になる可能性がある)
  • 十分な睡眠をとる
  • 歯ぎしりがあるなら「歯ぎしり日記」をつけて原因を調べる
  • 高い枕・硬い枕は要注意
  • なるべく仰向けで寝る

顎関節症と精神的ストレスの関係

顎関節症患者ではストレスを意識している人が、一般より大きいとも報告されています。
もちろんストレスだけが顎関節症の原因と言うわけではなく、これも原因の一つと考えるべきでしょう。

ただ、最近分ってきたのは、ストレスがかかると噛みしめが長時間化するということです。
人は何かに集中して作業しようとすればその時歯をかみしめます。

ストレスの影響は噛みしめをコントロールし、接触時間を短時間化することで排除できます。
噛みしめのコントロールが出来るようになると口だけでなく、首や肩の筋肉もゆるみさらにこれらによって全身の筋肉の緊張がゆるみます。
単に顎関節症の予防や治療のみならず、さまざまな効用が期待できます。


※セルフケアにて症状が改善されない方、顎関節症が気になる方はお気軽に御来院下さい。