食べ物が変われば、口が変わる 11
”口に入った後の食育”
食中毒の予防といえば、
⑴傷んだ食物を控える
⑵熱を加えて食べる
⑶手洗い
などがあげられます。これは”口に入る前の食育”です。
しかし、出された食物の中に食中毒の原因菌がはいっていたらどうでしょう?
そもそも食中毒の菌は、食物を通じて口から入ります。ところが胃で分泌される胃酸はpH1~2の強酸です。食物に付着する菌は胃では生きていけないはずです。
しかし、何らかの理由で菌は小腸に達し、増殖して食中毒を起こすのです。
その理由として考えられることは2つあります。
①食事時に水分を多量にとると、胃液が薄まり、殺菌作用が低下する
②よく噛まずに飲み込む
つまり、予防のためには、水分で流し込み食べをしない、またよく噛む事で食物の表面積を増加させ、胃液に触れやすい環境を作る事です。これが”口に入れた後の食育”です。
体に良いと思われている食物も、口の通し方によって害にもなります。また、体に悪い食物も、口の通し方によって無毒化されるのです。まさに口は、浄化器と言える事がわかります。
体育の分野でも、子供たちの体格は向上したが、体力は低下していると言われます。体格と体力は異なることがわかります。これを口に置き換えて考えてみると「口における体格とは、虫歯がないこと」と言えます。そして口における体力とは「虫歯予防によって得られた歯で、よく噛んで食べる事」だと思います。
歯は”虫歯や歯周病になるために”生えてきたのでなければ、”みがくために”生えてきたものでもありません。歯は獲物を捕らえ、それを砕きよく噛み、消化効率を高めるために生えてきました。そう!歯は食べるために生えてきたものです。”よく噛む事は食育の基本”なのです。
奈良県 大和高田市の歯科・矯正歯科
ふかみ歯科・矯正科クリニック
香芝市・橿原市からも多数来院されています。