奈良 大和高田市 歯科 歯医者 矯正歯科 ふかみ歯科・矯正科クリニック

奈良矯正歯科センター併設 ふかみ歯科 矯正科クリニック

顎関節症

顎関節症の症状とは?

顎関節症は軽い症状で気づかずに済んでしまう人も多く、日本人の2人に1人は顎関節症の症状を経験すると言われているほどありふれた病気です。

顎関節症の方は下記のの3つの症状のうち1つ以上が出ます。

  • 口が途中までしか開かない
  • 口を開けようとすると顎が痛い
  • 口を開け閉めすると耳の穴の前で音がする

かみ合わせと顎関節症の関係

「かみ合わせが悪いと顎関節症のみならず全身の不調が出てくる。」
という話を聞かれた方も多いと思います。
しかし、かみ合わせが悪いと本当に全身がおかしくなるのでしょうか?

かみ合わせが悪いと顎関節症になるなら、昔、歯医者が少なく、治療が十分にできなかった時代には顎関節症患者であふれていたはずです。
現在の発展途上国においても同じことが言えることから、かみ合わせの悪さが顎関節症の唯一の原因という説には無理があることがお分かり頂けると思います。

顎関節症は一つの原因だけではなく、精神的、かみ合わせ、関節が弱いなど複数の原因が積み重なり、自分の持っている耐久力の範囲を超えた時に 症状が出てくると考えられます。

「かみ合わせ」ではなく「歯の接触」が主原因だった?

さまざまな原因の大きさには個人差がある一方で「歯の接触」が主たる原因であるという説が主流になりつつあります。
何もしていない時人間の上下の歯は接触していません。
本来上下の歯は会話、食事の時に瞬間的に触れ合うだけですから1日合計でも20分以下です。

ところが作業、考え事をしているときに上下の歯を触れたままにしている人がいます。
強くかんでいなくても筋肉は働いてしまいます。
接触が長時間になれば筋肉は疲労し顎も疲労する為、関節の血の巡りは悪くなり、痛みを感じやすくなってしまいます。

この不必要な上下の歯の接触の癖を直す治療を行うと症状が消えた方が多数いたことから「歯の接触」が症状を作りだすうえで無視できない原因になっていることがわかってきました。

顎関節症とかみ合わせ異常を引き起こすさまざまな要因

顎関節症の症状が現れるにはいろいろな原因があります。

顎関節症とかみ合わせ異常を引き起こすさまざまな要因
小さな下あご、下あごの左右非対称

下あごが小さいからといって必ずしも顎関節症になる訳ではありませんが、あごが大きい人に比べると、顎関節症になりやすいです。
また、下あごの骨が左右非対称であった場合も、 下あごの動きがスムーズにならず顎関節や筋肉に負担をかけやすくなります。

深いかみ合わせ、奥歯のかみ合わせ不良

奥歯を抜いた後、入れ歯をしないでおくと、下あごをかみこむとき上下の歯(特に奥歯)がかみ合わないため、下あごは本来の位置より上に移動します。
その結果関節を押し上げたり神経を圧迫し、顎関節症の原因になると考えられます。
また、上の前歯が下の前歯を完全に隠す深いかみ合わせも原因といわれています。
かみ合せが深いとかみ込んだ時に下あごが後ろに押され、その力が顎関節に伝わり関節を傷つけるといわれています。

歯の接触癖、噛み締め、夜間歯ぎしり

歯ぎしりはその日あった感情的なストレスを睡眠中に発散させる行為であるともいわれていますから、必ずしも有害であるとは言えません。
ただ、毎晩強く歯ぎしりや噛み締めをしていると顎関節症の原因になったり歯周病を悪化させます。
これらのため、なかなか顎関節症の痛みが改善しないという人がしばしおられます。

神経質な性格、不安やうつ状態

神経質な性格、不安状態にある人などは筋肉が緊張しやすく、その緊張が続けば顎関節の負担が増大します。
また、このような精神的緊張が歯の接触の長時間化に繋がり、顎関節症を引き起こすのかもしれません。

家庭の心配ごと、介護、家事労働、受験勉強

家庭内での要因には多彩なものがありますが、その多くはそれが続くことで歯の接触を長引かせる形で原因になります。
たとえば専業主婦の方を考えてみましょう。
日々行っている家事の多くが「一人で黙々とこなす」ものではないでしょうか?
家事の最中に無意識に歯をかんでいませんか?
なにかの作業に一心不乱になっていたり、読書に夢中になっているときに上下の歯を軽くかんでいることがあります。

PC作業、緊張持続環境、エアコン

この20年ほどの間に事務仕事が変化して、それまでの筆記がほとんどキーボード入力に変わりました。
この入力作業中に歯の接触が持続している可能性があり、どうも最近の顎関節症患者の増加にはこの仕事の変化が関係しているのではないかと考えられています。
さらにエアコンの効きすぎた部屋となると体が冷え、筋肉がこわばり精神的ストレスも加わるため知らない間に歯を食いしばってしまい、歯の接触の習慣化するきっかけになります。

顎関節症の発生原因は患者様ごとに違う
Aさんの場合Bさんの場合
Aさんの場合 Bさんの場合

※一部の積み木でも小さくなれば耐久力の範囲内に収まり、症状が改善する事があります。

顎関節症の治療法

顎関節症は自然治癒することの多い病気です。
このため顎関節症の治療は「手術を行う」「歯を削る」「歯列矯正をする」など一度治療を行うと元の状態に戻すことができない治療を避け、治療による影響が残らない方法をまず試します。

確実に症状を改善することができるならそのような治療も許されるかも知れません。
しかし顎関節症については確実な治療法はありません。
どうしても手術以外に改善の可能性がないと判断して初めて治療を検討するべき病気です。

医療保険が使える治療

マウスピースを入れて関節や筋肉を安静に保つ治療

ただマウスピースの使用には注意が必要です。
マウスピースを使用してよいのは原則夜間の寝ている時のみです。
起床時にマウスピースを入れておくと調子がいいと感じて使用時間を延ばしすぎるとかみ合わせが狂ってしまいます。
さらに安心してマウスピースをかみしめる人が多いですが、これは症状を悪化させる原因になります。

咬合調整

この治療は顎関節症を治すうえでは必要ありません。
歯を削るという治療は昔、顎関節症の原因がかみ合わせの悪さにあると考えられていた時代に保険に組み込まれてしまった治療で、現在の考え方からは間違っているのです。

顎関節症に対するおすすめの治療方法

かみ合わせの悪さが原因と考えることの間違いから、歯を削っても顎関節症の症状か消えない、マウスピースを使用することが逆に弊害となる人がいます。
長時間の歯の接触の癖かある人はマウスピースを入れてもその上からかんでしまい関節や筋肉は休まることがないため的確な治療とは言えないのです。

まずは精神的ストレス、習慣や癖を矯正するなど人それぞれが持っている耐久力に積み重なっている原因を簡単なものから順番に降ろしてコントロールしていけば、いつか自身が持つ耐久力の範囲に収まり、痛みが落ち着きます。

顎関節症を改善する注意チェックリスト

顎関節症の症状を引き起こしたり長引かせる要因は歯の接触以外にも生活の中に多数あります。
それを少しでも少なくすることが症状を改善させることに繋がります。

習慣化した姿勢を改める(何気ない生活動作が顎関節に負担をかける)
  • ほお杖や猫背をやめる
  • 受話器の肩ばさみ、あごへの押しつけはやめる
  • 下あごを突き出す姿勢はやめる
  • うつぶせ読書はやめる
緊張持続の改善(こまめに休憩をとると歯の接触はおきにくい)
  • 緊張する仕事、車の運転、精密作業などで緊張が続くときは休憩を必ずはさむ
  • 同じ姿勢を長時間続ける時は、途中でストレッチなどの緊張緩和をはかる
  • パソコンの入力作業には途中にリラックスタイムをはさむ
  • 人間関係の緊張は悩まないで相談する
食事での注意
  • 痛みが強いうちは固い食品をさける
  • 筋肉が疲れやすいうちはガムかみを避ける
  • 痛みが強いうちは痛みの少ない側でかんでいいが、痛みが和らげばなるべく両側の奥歯を使う
睡眠時の注意(歯ぎしりは顎関節症の原因になる可能性がある)
  • 十分な睡眠をとる
  • 歯ぎしりがあるなら「歯ぎしり日記」をつけて原因を調べる
  • 高い枕・硬い枕は要注意
  • なるべく仰向けで寝る

顎関節症と精神的ストレスの関係

顎関節症患者ではストレスを意識している人が、一般より大きいとも報告されています。
もちろんストレスだけが顎関節症の原因と言うわけではなく、これも原因の一つと考えるべきでしょう。

ただ、最近分ってきたのは、ストレスがかかると歯の接触が長時間化するということです。
人は何かに集中して作業しようとすればその時歯を軽くかみしめます。

ストレスの影響は歯の接触をコントロールし、接触時間を短時間化することで排除できるはずです。
歯の接触のコントロールが出来るようになると口だけでなく、首の筋肉もゆるみさらにこれらによって全身の筋肉の緊張がゆるむ可能性もあるのです。
単に顎関節症の予防や治療のみならず、さまざまな効用が期待できます。

ということは、逆に口の緊張を解くことによって全身の緊張も緩和させることが可能になっていくことから歯の接触をコントロールすることで全身に良い影響を与えることになると考えることができるでしょう。

※セルフケアにて症状が改善されない方、顎関節症が気になる方はお気軽に御来院下さい。